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表意文字

 当然ですが、中国語は漢字で書かれます。漢字は、文字字体が意味を表す表意文字と呼ばれ、音を表す表音文字とは区別されています。この点については、既に承知している人が大半だと思いますが、この表意文字がいかに画期的であるか、という点に気づいている人は以外に少ない。例えば、私たちが普段使っている数字や数式、これも表意文字の一種です。「50」と書かれていれば、日本人は「ごじゅう」と読み、中国人は、「ウーシー」と読み、アメリカ人は、「フィフティー」と読みます。読み方は全く異なるが、「50」が意味していることはお互い理解できるわけです。私は、ロシア語は全く知りませんが、ロシア人に「1+1=?」と書いて見せれば、相手は「2」と書いてくれるでしょう。見事にコミュニケーションが成立しています。私たちが「1+1」を「イチタスイチ」と発声することは、ロシア人にとっては、どうでもいいことです。このように、表意文字は、相手がどのように発音するか互いに知らなくても意味を理解し合えるという点では、表音文字より優れていると言うことができます。  但し、中国語には、日本語のカタカナのような文字がないので、何でも漢字で書かなくてはいけません。欧米の人名や地名も漢字で書きます。したがって、漢字を表音文字として使用するケースもあります。「阿尔伯特·爱因斯坦」は、日本人にとって全く意味不明な漢字の羅列ですが、中国語の発音を知っている人なら、発音を頭のなかで繰り返しているうちに、「アルベルト・アインシュタイン!」と閃きます。これは、音を知らないと無理な芸当です。前稿で、中国語は、発音を無視して勉強すれば驚くほど早く読めるようになると書きましたが、最終的に中国語をマスターするには、当然、発音の学習は必須です。

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