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明細書の自動作成

 二十数年前、特許事務所在籍時代に特許明細書を自動作成できないかと考えたことがあります。アイデアの骨子は以下のような感じです(文章で説明すると長くなるので、大雑把に書きます)。


【入力】

従来の構成=P

発明の特徴=I

効果=E

【出力】

クレーム→P+I(ジェプソン形式)=C

従来技術→P

課題→not E

解決手段→C

効果→E

実施形態→C’(クレームの構成+符号)

要約→C'


 このようなアイデアは、もちろん、私だけではなく、多くの方々が思いついたようで、既に国内、国外を問わず、明細書の自動作成ソフトウェア/サービスの幾つかが実用化されているようです。

 米国特許US10572600B2号(2020-02-25, granted)には、クレームを入力するだけで、ブロック図やフローチャート付の明細書を自動作成するSYSTEM AND METHODが開示されています。驚くべき点は、SUMMARYに書かれている一文です。

 「For example, except for the background section and this paragraph, the present disclosure was automatically generated without human intervention based only on a single method claim set prepared by a patent practitioner.」

 つまり、当該発明の発明者は、実際に当該発明のプログラムを使用して自動的作成した約30頁に亘る明細書を提出し、USPTOが当該発明に特許を付与しています。

 実際に作成された明細書の英文を検討すると、あまり一般的ではない特徴が見出されるのですが、この点については、長くなるので、また別稿で書こうと思います。


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